知っトク

4K8K本放送開始直前チェック!~地デジはどうなる?電波の干渉って何?~

いよいよ、今年の12月1日から4K8Kテレビの本放送が始まります!!しかし、イマイチ盛り上がりに欠ける気がしているのは私だけでしょうか?実際にそうだとすれば、理由は大きく分けて3つあるように思います。

4K8Kがあまり盛り上がらない理由

1.今のテレビの画質のままで十分キレイだと感じているから

確かにそうだと思います。家電屋さんで普通のテレビと見比べたことがありますが、見比べて初めて、キレイさと動きの滑らかさに気付いたぐらいですから。

2.地デジ化の時のように、何もしないとテレビが観られなくなるワケじゃないから

地デジ化の時はCMで盛んにテレビの買い替えを促し、「そのままだとテレビが観られなくなります!」と煽っていたものでしたが、今回は違います。CMでは一切そのような謳い文句は出てきませんし、実際、観られなくなるようなことはありません。

3.そもそもテレビをあまり観なくなった=他の娯楽が増えたから

ネット(≒スマホ)が普及した今となっては、テレビを観る時間よりネットサーフィンをしている時間の方が多くなったと感じませんか?還暦を超えたウチの父でさえ、テレビでは何かしらの番組よりもYouTubeを観ている時間の方が多いそうです。

そうは言っても観たい人も中にはいらっしゃるハズです。ですが、ちゃんとした予備知識はお持ちでしょうか?

「テレビさえ買って来ればエエんやろ?」

ぐらいにしか思っていなかったら、それはちょっと危ないです。ぜひ、勇み足でテレビだけを買ってくる前に、正しい知識をアタマに入れて下さい、※みなさんに分かりやすく説明するために、そして何より自分の説明にボロを出さないように、なるべく難しい言葉を使わないように心掛けます。

これまでの放送が4K8K画質になるのか

今現在、テレビはアンテナを使って観ていますか?それともケーブルテレビや光テレビですか?
どちらにせよ、今観られるテレビは以下の2つに分類されます。

・地デジ(アンテナはギザギザ型)
・衛星(BS・CS)放送(アンテナは丸型)

4K8K本放送開始以後は、これに1つ仲間が加わると考えて下さい。

・地デジ(アンテナはギザギザ型)←これまで通り放送は続く
・衛星(BS・CS)放送(アンテナは丸型)←これまで通り放送は続く
・新4K8K衛星放送(アンテナは丸型)←NEW!!

つまり、

「衛星放送で4K8K画質で観られるチャンネルが新しく増える」

ということです。

よって、地デジもこれまでの衛星放送も4K8Kとは全くの無関係です。これは前提としてとても大事なことであると同時に、4K8Kがイマイチ盛り上がりに欠ける要因の1つな気がします。

4K8K放送を観るのに必要な物は

テレビ選びは慎重に

これまでのテレビには4K8K放送を映す性能が備わっていないので、テレビの買い替えは必須です。
今日現在、市場には以下の2種類の4Kテレビが出回っています。

・4K対応テレビ(チューナー内蔵されていない
4Kテレビ(チューナー内蔵されている

これらに加えて今度の11月17日には、

8Kテレビ(チューナー内蔵されている
シャープ、8K対応テレビ4機種を同時投入 (日本経済新聞)

が新たに発売されます。

※チューナーが内蔵されていない8Kテレビがあるかどうかは、調査不足かもしれませんが無い模様です。

ここで重要なのは、( )内にも書いた通り、

「購入したorしようとしているテレビにチューナーが内蔵されているかいないか」

です。

もしも、チューナーが内蔵されていないテレビを買ったor買おうとしている場合は、他にチューナーを買う必要があります。チューナーが無いテレビは、4K画質で映すチカラがありながら、その能力を発揮しきれないからです。

また、4Kテレビには8K放送を映すチカラはありません。ですので、NHKの8K放送も観たい方は8Kテレビを買う必要があります。

補足:チューナーについて

シングルチューナーで録画中にチャンネルを切り替えようとするとこのような表示が出ます。

私は4年前の初売りでテレビを買い替えたのと同時に、レコーダーを始めて買いました。初売りで大分安くなっていたとはいえ、最低限自分が求めている性能さえ持ち合わせていれば良いという意識の下、できるだけ安く済むよう、特にレコーダーは吟味していました。当初吟味していた要素はただ1つ、HDDの容量でした。しかし、もう一つ考慮すべき要素があることに気が付きました。それがチューナーです。この辺はうろ覚えですが、確か、「同じHDDの容量なのに、どうしてこの2つの機種にはこんなにも価格差があるのか?」と疑問に思い、店員さんに聞いた記憶があります。すると、店員さん曰く、「『シングルチューナー』と『ダブルチューナー』の違いにある」とのこと。更に、「シングルとダブルではどう違うのか?」と尋ねたら、曰く「裏録画とかダブル録画ができる」とか何とか。更に「それは何だ?」と聞きましたが、100%理解できなかったため、結局、安いシングルチューナーを買いました。シングルとダブルの違い・・・それは録画をしてみて理解しました。
ある番組の録画中は、レコーダーでのチャンネル切り替えができないのです。つまり、シングルであるがゆえに、録画中はそのチャンネルで固定(=シングル)されてしまうのです。ダブルならば、録画中でもチャンネルの切り替え(裏録画)ができたり、2つの放送を同時に録画(ダブル録画)ができるのです。いや、実際に裏録画もダブル録画もやったことないので分かりませんが、きっとこの認識で合っているハズです。じゃあ、チューナーが無かったら・・・、録画はおろか、ふつうに観ることもできないハズです。チューナー無しの恐ろしさ・・・、こんなものでいかがでしょうか?

アンテナはそのままで良いのか

新4K8K衛星放送はこれまでの衛星放送と同様、丸いアンテナで受信します。そして、お空の上から電波を飛ばしてくるのも共通していますが、飛ばし方が少し異なります。

・これまでの衛星放送:旋偏波(時計回りにグルグル飛んでくる)のみ
・新4K8K衛星放送:旋・旋(反時計回りにグルグル飛んでくる)偏波

このように、新4K8K衛星放送では新たに左旋偏波も利用しているのですが、この両偏波を以下のようにチャンネルによって使い分けます

・右旋:NHK4K、BS日テレ、BS朝日、BSTBS、BSJAPAN、BSフジ
・左旋:ショップチャンネル、QVC、東北新社、WOWOW、NHK8K

※1.BS日テレは2019年12月1日、WOWOWは2020年12月1日放送開始予定
※2.WOWOWと東北新社は有料。それ以外はすべて無料
※3.8K放送はNHKだけ

また、これまでの衛星放送のアンテナと新4K8K衛星放送のアンテナでは性能が異なります。

・これまでの衛星放送アンテナ:右旋偏波だけキャッチできる
・新4K8K衛星放送アンテナ:右旋偏波も左旋偏波もキャッチできる

これらを踏まえると、以下のようになります。

・これまでの衛星放送アンテナ:一部の4K放送が観られる
・新4K8K衛星放送アンテナ:すべての4K8K放送が観られる。

つまり、

「観たいチャンネルによってはアンテナの買い替えが必要」

となります。

テレビと比べてCMや店頭でのアピール度が少なく感じるアンテナですが、それには2つの理由があるような気がします。

1.すべての4K8K放送を観ようとしない限りは買い替えが必須ではないから

詳しくは上に書いた通りですが、そもそも地デジ化の時でさえ、アンテナのCMを見たという記憶が一切ありません。それは4K8K放送が始まろうとしているこの直前においても同じです。

2.テレビと比べて普段身近で接している感じが薄いから

テレビは通常リビングにドーン!と構えていますよね。けれど、アンテナは屋根上やベランダに付いているので、意識して見上げたりしない限りは身近に感じることがテレビに比べて格段に少ないハズです。この存在感の希薄さもアンテナが見過ごされがちな一大要因と言えるでしょう。しかし、アンテナはまだ見える分だけマシ。そもそも、見えないモノはどうでしょうか?

お宅のケーブル、いつから使っていますか?

例外はあるにせよ、アンテナから出たケーブルは、以下のようなルートをたどるハズです。

屋根上→軒下→屋根裏→壁の中→テレビ裏の端子

ご覧のように、屋外を通過するのはほんの一部で、後は太字の宅内部分を大半が通過しているハズです。このルートはお家の新旧を問いませんが、ケーブル自体の新旧は4K8Kのみならず、地デジと従来の衛星放送の映りにも大きく影響します。そして、お家の新旧自体が、そのままケーブルの新旧に直結している場合が非常に多いです。こう書くと、

「ケーブルが新しかろうが古かろうが、ケーブルはケーブルやろ?」

という声が聞こえてきそうですが、テレビ(の放送形態)やアンテナの進化に合わせてケーブルもきちんと進化してきているので、ケーブルも新調しないとダメなのです。古いお家でも、地デジ化の際にケーブルも新調したお宅は恐らく大丈夫でしょう。ですが、地デジ化以前のアナログ放送時代のケーブルをそのまま使い続けているお宅は、4K8K放送の特に左旋電波がケーブルを流れて行かない可能性が高い(詳しくは後述)です。また、ブースターを使っていれば多少は別として、地デジや現行の衛星放送ですら、首の皮一枚で映っている状態かノイズ混じりで映っている状態のハズです。古いケーブルの特徴を大雑把に書くと、

・芯線が細い
・芯線を覆う外皮のシールド性が弱い

ことが挙げられます。これらの特徴が複合的に合わさって電波を流れにくくしてしまいます。また、ケーブルの新旧問わず、ケーブルが長ければ長いほど、テレビに電波が行き渡るまでのロスが大きくなります。これまた大雑把に結論を書くと、

「古いケーブルは新しいケーブルに取り換える」

こと(特にS-5C-FBという規格の物)をオススメします。

ここまで話したところで、みなさんが見過ごしがちなことは大分網羅したハズですが、更に見過ごしがちというか、

「え?なんやそれ??」

というようなコトがあります。直近のケーブルに深く関わるお話です。

中間周波数漏洩対策事業

左旋電波の周波数

先程、古いケーブルほど左旋電波が流れにくいor最悪流れないと書きましたが、それは左旋電波の周波数が原因です。従来の衛星放送で使われている右旋偏波との違いは、電波の飛ばし方(右旋:時計回りにグルグル、左旋:反時計回りにグルグル)にあることも既に書きましたが、それに加えて、右旋と左旋では使われている周波数も異なります。

・右旋偏波:1,032~2,071 MHz(メガへルツ)
・左旋偏波:2,224~3,224 MHz(メガヘルツ)※MHzは周波数の単位

ご覧の通り、右旋よりも左旋の方が高い周波数ですね?古いケーブルほど、左旋で使われているこの周波数の幅(「帯域」と言います)を流しにくいor最悪流せないのです。

「そもそも周波数ってなんじゃい?」

そんな声が聞こえてきそうですが、つたないながらも説明しますと、電波って文字通り「波」ですよね?電波と違って目に見える分イメージしやすいので海の波を持ち出しますと、波がうねると高いところと低いところができますよね。高いところでも低いところでもどっちでも良いんですが、それって写真でも撮れば、メンドくさいけど数えようと思えば数えられるじゃないですか、高(低)いところの波の数が。周波数は1秒間に何回波がうねったかを表す数値です。要は、左旋の波は右旋の波よりも1秒間に押し寄せてくる波の量が多いワケです。つまり、

「左旋偏波が1秒間に放つ波の量に古いケーブルは耐えられない」

こんな解釈で良い…んじゃないでしょうか?

ちなみに、「メガ」って10の6乗のことですから、3,224MHz=3,224,000,000Hzって、1秒間に32億2千4百万の波ってことですよね。郷ひろみの「2億4千万の瞳」なんてメじゃありません。ワケワカメです。

補足:衛星放送の周波数

以上のように、衛星放送の周波数帯域は右左旋合わせて1,032~3,224MHzということになりますが、これは、アンテナで電波をキャッチして以後、テレビにたどり着くまでの間に流れる帯域であって、宇宙から飛んでくる際は別の帯域で飛んで来るのです。それはメガ(MHz)より上のギガ(GHz)の世界であり、つまり、メガよりケタが3つ増えた10の9乗の世界です。1秒間に送られる波の数が億を超えた兆の世界です。こうなると、いかに最新式のケーブルでも耐えられないのでしょう。だから、アンテナに内蔵された機器(「コンバーター」と言います)でもって、1,032~3,224 MHzの帯域に変換してからケーブルを通過させているのです。

電波は干渉し合う

このようにワケワカメな周波数やら電波ですが、電波は何もテレビだけの専売特許ではなく、ラジオやレーダーなど、他にも様々な用途で電波が利用されています。その中に、左旋偏波の2,224~3,224 MHzの帯域と近いというか、この帯域内の周波数を利用した機器が身近にあり、これらの機器を使用している際に相互に干渉を起こす恐れがあります。以下の機器等がそれに当たります。

・電子レンジ2,450MHz(某社製品仕様による)←左旋放送の映りが悪くなる
・無線LAN2,400~2,484MHz(某社製品仕様による)←通信速度の低下・不良
(一部の)携帯電話2,595~2,645MHz(某社資料による)←通信速度の低下・不良

また、ここ数年内、「一般社団法人700MHz利用推進協会」なる団体の怪しげなチラシがポストに入っていたことは無かったでしょうか?まだの人は今後投函されるかもしれません。それには、「このままだとテレビの映りが悪くなる恐れがあります!」なんていう、まるで地デジ化の時を思わせるような文句がデカデカと書かれています。それだけ読むと、「はぁ?!」としか思えませんが、もちろん理屈もきちんと書かれてあります。すごく噛み砕いて軽いノリで書くと、こんな内容です。

「700MHzらへんでもケータイの電波を流すことになったよ!
そうすると、今までよりもケータイの使い勝手が良くなるんだ!
でも反面、すぐ隣の周波数の地デジに干渉しちゃって、
テレビが観られなくなるかもしれないんだ…。
そしたら、みんなに迷惑をかけちゃうことになるから、
テレビが観られなくなったらコールセンターに電話してね!
協会認定の作業員がタダで直しに行きますよ~!」

これはまさに、互いの電波が近い場合に干渉する好例です。しかも、現在進行形で日本各地で、所によっては起きています。地デジの周波数帯域の470~710MHzのうち、高い方の周波数が近いために障害が発生するのです。ちなみに、地デジの周波数帯域のうち、低い方の周波数はタクシー無線の周波数帯域と隣り合っており、これが原因で障害が起きる例もあるようです。

つまり、これらの事例を踏まえると、

「近い周波数同士だと干渉が起き得る」

ということです。

汚い例えで恐縮ですが、オナラといっしょで、離れていれば匂わなくて済むんで問題無いんですよ。近ければ近いほどよく匂ってきて問題になるんです。

干渉は何処から起きるのか

要は、新しくテレビとアンテナを買い替え、それに伴ってケーブルも新調すれば良いかと言うと、これまたそうは行かない場合があります。テレビ1台とアンテナ間をケーブルで直につないだ場合はそれでも大丈夫でしょう。しかし、既存のテレビの系統がテレビ1台で衛星放送だけを観るためだけの構成をしているとは思えません。衛星放送だけでなく地デジも視聴しており、かつ、テレビが複数台あることの方が多いでしょう。その場合、アンテナからテレビの間には、ケーブル以外に以下のような機器が設置されています。

・分配器(スプリッター)・・・各部屋に電波の経路を分ける。
・増幅器(ブースター)・・・電波の強さを増幅する。
・混合器(ミキサー)・・・地デジと衛星放送の電波を混ぜる。

これらの機器も結局、アンテナとテレビと同様ケーブルと接続されているワケですが、その接続箇所に注目して欲しいのです。

このように、ケーブルの芯線がむき出しの状態で機器に接続されている場合にそこから電波の干渉が起きます。また、機器が古いほどこのような接続部である場合が多く、必然、ケーブルの先端がむき出しになります。

つまり、

「ケーブル以外にも、分配器、増幅器、混合器等の交換が必要」

となります。

下の写真はテレビ本体の直前にある壁の端子ですが、カバーを外した壁の裏側で、壁内を伝ってきた芯線がむき出しで接続されている場合があるので、ここも見直す必要があります。

これらを現在市場に出回っている物に交換すると、ケーブルの先端と機器の接続部が次の写真のように捻って挿し入れる形状の物に必然的に取り替わるので、結果、電波の干渉・漏洩を防ぐことにつながります。

素人でも工事はできるのか

ここまで読んできて、

「テレビならともかく、それ以外の交換なんてできんぞ!」

と思いませんでしたか?ふつうはそう思うハズです。とは言っても、別に地雷の撤去をするワケではないですから、根性を出せばやってやれないことはないでしょう。ただ、死ぬほどメンドくさいハズです。だったら、

「テレビの買い替えと同時に、電気屋さんに設備の改修を依頼」

しましょう。ただし、もちろんお金はかかります。1番高いのは断トツでテレビです。先日価格コムで調べたら、1番安い物でも、東芝のレグザ43M520X(43インチ、4Kチューナー内蔵)で81,405円(税込)です。アンテナは意外に安く、DXアンテナのBC453Sという製品の6,177円(税込)が最安値です。ブースターはマスプロ電工のUBCBW35(地デジの電波との混合機能を兼ね備える)が7,770円(税込)が最安値で、それ以外の機器はこれらより安いので、単純に機器・ケーブル代だけならば最安値10万円台前半で買い揃えられるハズです。あとはこれに工事費がプラスされるワケですが、これはその電気店・工事屋さんによりけりなので一概には言えませんが、工事費込みで最安値20万円以下で受信環境が整われると思われます。

工事費は安く抑えられないのか

この記事の大半は、放送を管轄する総務省や、A-PAB(放送サービス高度化推進協会)という一般社団法人のサイトを参考に書いていますが、これらのサイトの4K8K放送に関する項目を丁寧に読み進めていくと、「中間周波数漏洩対策事業」という堅苦しい名称の施策に行き当たります。「中間周波数」とは他ならぬ左旋放送で使われる周波数のことで、それが漏洩して電波の干渉が起きるのを防ぐ対策をしてくれるという施策なワケです。ですが、ただ単に「4K」と検索しただけでは、なかなかこの語句にはぶち当たりません。文章の中には、

左旋偏波を受信する受信設備の漏洩基準を定めるため法令が改正され、平成30年4月から、基準に適合しない受信設備は違法となります ※ただし、猶予期間を設ける

という仰々しい文言が含まれているにもかかわらずです。ここまで書いといてアレですが、やっぱり、右旋までならともかく、左旋を受信してまで4K8K放送が観たいという人があまりいなさそう=4K8K放送に対する世間の反応が薄いから、こんなことになってるんじゃないでしょうか。

・・・ともかく、この対策事業の恩恵を受ければ、工事費用を安く抑えることができます。A-PABの資料の文言によれば、

助成金交付対象機器リストの掲載機器で、技術基準不適合であり助成金交付対象機器の改修工事にかかる「機器代+工事代」の3分の2に相当する金額が助成されます

しかし、ぬか喜びはしないでください。これまた丁寧に資料を読み込むと、助成金の交付を受けるための様々な条件が記載されているのですが、その中に「アンテナとテレビは対象外」とあります。つまり、1番お高いテレビに関しては、3分の2は適用されません。18万円のテレビが6万円で買えるなんてことにはならないのです。また、ケーブルに関しては、「ケーブル同士がお互いに芯線むき出しで手ひねり接続されている箇所がある場合、その箇所の改修には助成金が交付される」とあります。つまり、ケーブル自体の改修には助成金は交付されない可能性が高いです。

更に思うのですが、ケーブルはそもそも壁の中を伝い、分配器もその途上の天井裏等に配されている場合が多く、いかに手練れの電気屋・工事屋さんと言えど、それらの交換=改修は難しいのではないでしょうか。そうだとすれば、既存のルートを無視して新たなルートでケーブルを引くことになるのでしょうが、この場合、分配器と壁端子が無視されます。つまり、分配器と壁端子の交換=改修が発生しないため、これらに対する助成金も交付されない可能性が高いです。

これらの疑念が正しいとすれば、助成金の対象となりやすいのは、屋外に設置されていることの多いブースターとミキサーぐらいなもので、せっかくの助成金の旨味があまり得られなくなる気がしてなりません。また、助成金の交付申請は個人ではできず、A-PABの認定を受けた登録業者(=電気屋・工事屋)を介してのみ行われる模様です。更に、交付申請の審査如何によっては申請が却下される場合もあるようです。

つまり、

「助成金交付による費用の大幅な減額はあまり期待できない。交付に到るまでの過程も面倒かつ、却下される場合もある」

ということです。

まとめ

ここまで読んで頂いてありがとうございます。正直、「テレビ選びは慎重に」の項より後の方を読むにつれて、

「4K8Kってごっつぅヤヤコシイやん!!」

って思いませんでしたか?ですが、せめて、改めて「アンテナはそのままで良いのか」の項だけでも読み返して頂くとお分かりかとは思いますが、すべての4K8K放送を観ようとしない限りはさほどハードルは高くないかと思います。どうしてもすべて観たい方は、ある程度の知識をアタマに入れた上で、迷わず最寄りの登録業者(←こちらから検索できます)さんに相談することをオススメします。あるいは、腕に覚えがあり、お金に余裕もあるならば、ご自分で技術基準に適合した設備に改修してしまっても良いかと思います。

かくいう私は、WOWOW4Kで映画やスペインサッカーを観てみたいのですが、WOWOW4Kの放送開始予定は2020年12月1日からなので、むこう1年以上はテレビすら買わずにいるつもりです。また、2020年と言えば東京オリンピックの年でもあるので、そちらにも期待しながらしばらくは静観します。

書き始めた頃は、イマイチ盛り上がりに欠ける4K8K放送をどうにか盛り上げようと多少は思っていたのですが、読み返すとどうも、全体的に逆に盛り下げる記事になってしまった感は否めません。しかし、すぐに観ようという人もしばらく様子を観ようという人も、この記事を読んで良い意味でも悪い意味でも(?)慎重になって頂ければ幸いです。

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