洋画

【映画感想】『ヴェンジェンス』~その復讐=Vengeanceはヤりすぎ~

ニコラス・ケイジの名前だけで録画した映画。録画したものの放送時間が短かったため、録画しつつそのまま一気観しました。※今回の記事は最後の『余談』が本編と言っても過言ではありません。悪しからず。

映画概要

ハリウッドきっての人気俳優N・ケイジが、怒りと正義感に燃え、法で裁けぬ悪者たちを自らの手で成敗することを決意した主人公の刑事を熱演する衝撃のクライムアクション。


WOWOW番組説明より

映画内容

とある事件で長年の相棒が殉死し、悲嘆と失意の日々を送っていた刑事のジョンは、ある晩バーで、明るい性格のシングルマザー、ティーナと出会い、元気を取り戻すようになる。ところが、そのティーナが愛娘の目の前で、町のチンピラたちに性的暴行されるという事件が発生。犯人たちは、ジョンの手で逮捕されるも、大金で雇った敏腕弁護士のおかげで無罪放免となり、怒りに燃えたジョンは、自らの手で彼らを成敗する決意を固める。


WOWOW番組説明より

出演/関連情報

(2017年 アメリカ)
【原題】Vengeance: A Love Story
【監督】ジョニー・マーティン
【脚本】ジョン・マンキウィッツ
【出演】ニコラス・ケイジアンナ・ハッチソンタリタ・ベイトマンデボラ・カーラ・アンガードン・ジョンソン


WOWOW番組説明より

感想

実は、映画冒頭は夕飯の支度をしつつの『ながら観』をしており、『映画内容』欄にもある通り、

”とある事件で長年の相棒が殉死し、悲嘆と失意の日々を送っていた刑事のジョンは、ある晩バーで、明るい性格のシングルマザー、ティーナと出会い、元気を取り戻すようになる”

の部分をすっかり見落としていました。このため、事件現場から命からがら逃げ出してきたティーナの娘(ベシー)を偶然保護したにすぎない赤の他人のハズのジョン(=ニコラス・ケイジ)が、何故そこまで復讐に燃えるのか理解に苦しみました。

確かに、ティーナがチンピラたちに暴行されるシーンは惨たらしく、ムナクソが悪くなります。視聴者でさえそう思うのですから、映画の中でではありますが、刑事たるケイジジョンが職業柄正義感に人一倍駆られ、視聴者が感じる以上にムナクソが悪くなり、法で裁けぬ暴漢たちをブチのめすに至った・・・と考えれば辻褄が合わなくも無いのですが、そこまでやるか・・・?と。

ですが、この違和感はこのレビューを書くにあたり冒頭を観直すことで若干は晴れました。

殉職した相棒のことを想い、一人寂しくバーで酒を飲むジョンに、「あなた、この町の英雄のジョンね?」(”英雄である警官に勇士勲章授与”というジョンに関する新聞記事がバーに貼ってあったのを読んで知っていた)とティーナが声を掛けます。「もう数か月前の記事だぞ」と訝しむジョンでしたが、そんなことはお構いなしに話を続けるティーナ。不器用に微笑み返すジョンに、「何だかひねくれた笑顔、、、ステキだわ」と誉めるティーナ。外出することがほとんど無く、そもそも酒が弱い自分ですら思わずバーに通ってしまいたくなってしまうようなそんなティーナの魅力にジョンはうっすらと惹き込まれていったのでしょう。ひとしきり話した後、「娘を迎えに行かなきゃ」と去り際のティーナは、「あなた聴き上手だからまた話しましょう。良かったら電話して」とジョンにメモを渡します。若干訝しさを残しながらも、去り行くティーナの後ろ姿を見送るジョンの表情には、ティーナに対する興味が僅かながらですが感じ取れました。また、ジョンに背を向けた去り行くティーナの表情は完全にジョンに対する好意を持った表情でした。

こんなやり取りがあった果てのティーナとの「再会」がヒサンな形であったからこそ、刑事ジョンは復讐に燃えるのです。ハッキリ言ってハッとするネタバレでもないので堂々と書きますが、法で裁けぬ悪党ども4人を、ジョンはバッタバッタとブチ〇していきます。1人は正当防衛を装っての射殺。2人は銃で撃ってからの滝壺に突き落と死。最後の1人は自殺に見せかけて射殺です。完全にこの予告編通りで、特に何のヒネりもありません。

ね、観ただけで全てが分かってしまうような予告編でしょう?それでも観る価値はあるかと言ったら、そうですね、強いて挙げるとすれば、最後はハッピーエンドで終わるところ、でしょうか。なんせ、暴行後死んだかに見えたティーナも気絶しただけで生きていましたし、法で裁けぬ悪人どもはジョンが全員ブチのめしてくれたんで万事解決するんですから。これでジョンとティーナが結ばれでもしてくれたらなお良かったんでしょうが、ティーナ家族はツラい目に遭った地から逃れたかったのか、カリフォルニアへと移住してしまいます。必然、ジョンとはサヨナラすることになり、そこで映画は終わります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
一応、「ハッピーエンド」とは書きましたが、釈然としない点が2つあります。

  • ティーナの精神的苦痛がその後完全に癒えるとは思えない
  • それでもなお、ジョンが私的に犯人全員を成敗する動機が薄い気がする

1点目は少々デリケートな話ですし、掘り下げると脱線が過ぎかねないので割愛させて頂くとして、問題は2点目ですね。

いや、別に私は辛口批評家でもないのでケチをつけるつもりはありません。ティーナが死なずに済み、犯人たちもスカッとした形で成敗されたんで良いんですよ。それでもなおモヤモヤ感があるのは、悪徳弁護士のジェイのせいじゃないかと思います。前回の記事をご覧になった方はお分かりかと思いますが、海外ドラマ『ブル』によって、今の私のアタマの中は『弁護士=正義の人』のイメージの刷り込みが強いワケです。だからこそ、今作の悪徳弁護士がどうにもイメージにそぐわないんですよ!もっと言うと、『どんな形の事件であれ、正当に裁判で争って正義を勝ち取る』っていう刷り込みも強いモノですから、私的に犯人を成敗するってのもどうにもスッキリしきれないんです。だから正直、自信をもってオススメはできないですが、それでも興味を持った方は視聴してみて下さい。


【販売元】ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント/【言語・字幕】日本語、英語

余談

ニコラス・ケイジの他の出演作品

冒頭で「ニコラス・ケイジの名前があったから観た」と書きましたが、ニコラス・ケイジと言えば私の中で思い出される映画は2つあります。それは『天使のくれた時間』と『フェイス・オフ』です。「どちらかを選べ」と言われたら、僅差で、ホントに僅差で『天使のくれた時間』を選びますね。ジョン・トラボルタと死闘を演じる『フェイス・オフ』も確かに捨て難いですが、それを打ち破るほどに、『天使のくれた時間』はハートウォーミングなラブストーリーでした。※今作、いずれレビューします。


【販売元】ギャガ・コミュニケーションズ/【言語・字幕】日本語、英語

また、現在全国の一部の映画館では、ニコラス・ケイジ主演の最新作『マンディ~地獄のロード・ウォリアー~』という映画をやっているようです。実はこの『マンディ』、BS日テレの『木曜のシネマイブ』という番組で紹介されていたので知っていたのですが、今作もニコラスは復讐に燃えるオトコを演じています。・・・最近のニコラスに何かあったのでしょうか?

祖母役のデボラ・カーラ・アンガー

昏睡状態のティーナを心配しながらも、自分では特に何もできずにただ別室で待つだけのベシーの元に、祖母アグネスがやってきます。パッと見た時の印象は、「随分若いバアちゃんだなぁ」でしたが、顔をよく見るとどこかで見覚えのある顔。そう、自分の中でダイ・ハードと並んで何度でも観られる『スルメ映画』である『ゲーム』(1997年公開:マイケル・ダグラス主演)で謎多き女クリスティーンを演じていた女優さんだったのです!今作では『ゲーム』の時とさほど変わらない容姿をしていたのに、彼女はおばあちゃん役として出演していました。20年という月日の重みを感じざるを得ませんねぇ・・・。※今作もいずれレビューします。Blu-rayの日本語版は無く、DVDは中古ばかりでしかも高いので、円盤としてはあまりオススメできません。

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