ゲーム

【ゲーム紹介】『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』Nintendo Switch版

年甲斐もなくギャルゲーに手を出したラジ男です。

昨今のアレコレに関する情報源は専らTwitter、まとめサイト、ニュースサイトのいずれかなわけですが、まとめサイトだったか…を見ていたら、大変気になるワードが目に飛び込んできました。

『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』のNintendo Switch リメイク版発売とアニメ化

原作の発売から20年以上の年月を経てなぜこのタイミングで…?と思う間も無く、Amazonで即購入して、つい先頃プレイし終えました。今回はそんなYU-NOプレイ後の紹介記事です。

ストーリー

以下にオープニングの内容を私なりにまとめてみました。読めば大まかなストーリーや世界観は伝わるかと思いますが、思ったよりも分量が多くなってしまったので、読みたい方だけ読んで下さって構いません。

オープニングの内容なので、物語の核心に迫るネタバレはありませんが、全くの未プレイで、これからまっさらなアタマで始めようと思っている方は読み飛ばすことをオススメします。

クリックして展開

舞台は境町(さかいまち)という架空の町。主人公 有馬 たくや境町学園に通う高校3年生。

たくやは考古学者である父 広大(こうだい)と義母の亜由美と3人暮らしをしていたが、ある日、広大は自身のライフワークである考古学の発掘作業中に、落盤事故で他界してしまう。

義母がいるということは当然実母もおり、名前は恵子と言う。まだ幼い頃に亡くなったため記憶は一切無いはずなのだが、たまに母の夢を見る。慈愛に満ち溢れた母の胸に抱かれた、幼い頃の夢を・・・。

実母は幼少のみぎりに亡くなり、憎たらしくも憎みきれないただひとりの肉親である父も、2か月前に不慮の事故で亡くなってしまった。両親の永遠の不在はたくやの心に思いのほか影を落とし、一時期素行不良に陥ったが、義母の亜由美をはじめとした理解ある周囲の面々との交流を経て、徐々に落ち着きを取り戻していく。

そんなたくやの元に、父の死から2か月後、小包が届く。中に入っていたのは得体の知れない石の欠片と丸い宝玉・・・それと、父からの手紙だった。

父からの手紙にはこう記されていた。

「今夜10時に、この物体を持って剣ノ岬(三角山)に行け」

剣ノ岬は境町の海外沿いにある、町のシンボルとも言える岩山で、そのふもとは通称「社(やしろ)」と呼ばれている。

他界した父の手紙による突然の指示に困惑しながらも、約束の時刻に三角山(社)に向かうたくやだが、あたりはただシンと静まり返るばかりで誰もいない。たくやの体に夜のせいだけではない寒気が走る

(誰も、いないのか?オヤジの狂言だったのか??)

苛立たし気にあたりを探し回ると、茂みの向こうに、地面に横たわる人の姿が。

(オヤジか!?・・・違う)

そこにいたのは一糸まとわぬ姿で横たわる金髪の少女。普段なら、裸の女性とあっては小躍りするたくやだが、こんな状況下ではそんな気分にもならず、恐る恐る近づき様子をうかがうと、女性は息を切らし、時折苦しそうにうめき声をあげている。

たまらず見かねて女性の上体を抱きかかえ、呼び掛けるたくや。うっすらと目を開いた女性は、たくやの顔を見るなり安堵の表情を浮かべ何言かを発するも、たくやには理解できない。外見通り、何処か異国の人なのだろうか。

と、不意にたくやに口づけをする女性

(?!?!?!)

裸の女性による不意打ちのキス。その素行ゆえに学園内では『歩くリビドー』と揶揄されるたくやの思考をもってしても、理解が及ばず、いささかの反応もできない。

接吻の後、再び安堵した女性は脱力する。

(眠ったのか?一体、何者なんだ??)

降り積もる疑問符をひとつひとつ取り除こうとするたくやだが、次の瞬間、取り除き切れないくらいの量の疑問符がたくやを見舞う。

女 性 が 突 如 と し て 淡 い 光 に 包 ま れ 、 消 え た

(?!?!?!?!?!?!)

万にひとつ、裕福な金髪の外国人女性が豪華客船上でハメを外し、酔っ払ってハダカで踊り狂っていたところ誤って海に転落したものの、奇跡的に運良く日本の浜辺に打ち上げられた、ということは考えられなくもない。そこに偶然通りかかった人がいれば、安堵して笑みを浮かべてキスのひとつやふたつ、したくもなるだろう。だが、突然消えるということは、どうしても理解が及ばない。自分も過度に酔っ払っていて幻覚の類を見た・・・わけもない。

再び静寂に包まれる三角山。一介の高校生がその場でいくら知恵を絞ったところで明快な答えなど得られるはずもなく、踵を返すたくや。

(・・・社に戻ろう。オヤジはいるだろうか?)

社に戻っても父の姿は無かった。もしいれば、今起きた不可解な出来事を相談するための話し相手にでもなっただろうに。時刻はもう12時近く、空気は一層ヒンヤリとしてきた。

(・・・家に帰ろう。何も言わずに出てきたし、亜由美さんも心配しているだろう)

そう思いその場を立ち去ろうとしたところ、亜由美にはすぐ会えた。スーツを着ている。既に遅い時間だが、会社帰りに自分が現場責任者を務める海岸に立ち寄ってみたのだろう。

だが、眼前の亜由美は立ち位置的にどう考えても随伴者だ。主賓ともいうべき男が他にいる。学園の理事長であり、広大の研究仲間でもあった龍蔵寺 幸三だ。

(こんな時間に、こんな場所で、2人そろって一体何をしに来たのか?)

たくやを目にした龍蔵寺と亜由美。龍蔵寺と亜由美を目にしたたくや。それぞれに思うことはいっしょだ。互いに探るような質問から会話が始まったが、その主導権は徐々に龍蔵寺に握られていく。

龍蔵寺は自身の研究対象が境町そのものであり、特にこの三角山には並々ならぬ関心を寄せている。その研究仲間であった広大は今や亡くなってしまった。亡き広大の書斎には貴重な資料がたくさん遺されてあり、彼の遺志を継ぐためにもその資料を譲り渡してほしい。そのような話の流れで亜由美もここにいるらしい・・・が、なぜこんな時間に?

なおも龍蔵寺は続ける。明日にでも書斎の資料は譲り受ける算段は付いたが、実子たるたくや個人は、生前の広大から何かを受け取らなかっただろうか、と。
実は、同様の質問を数日前にも龍蔵寺から受けていたが、その時はNOと答えた。
というより、NOと答えるより他は無かった。事実だったのだから。

しかし、今は違う。

死んだ父親から突如小包が届き、中には得体の知れない石ころと宝玉が入っており、同封された手紙の指示に基づき2つの物体を携え、たくやは今、ここにいる。
だから、2度目の龍蔵寺の質問にはYESと答える理由がある。理由があるが、

(・・・正直に答えるべきだろうか?)

逡巡するたくや。だが、龍蔵寺はそれを見逃さない。たくやが「それ」を今持っていることを確信し、手渡すように促してくる。先日のように、普段通りの日常の一コマの中で促されれば、素直にそれを渡していたことだろう。研究資料と共に、その一環として。しかし、小包を受け取ってから今に至るまでの一連の出来事を経験した後とあっては、素直にそれに応じるべきではないと五感で感じている。ポケットの中、「それ」を握りしめる手にも自然と力が入る。

張り詰めた空気の中、焦れた龍蔵寺がおもむろに懐に手を伸ばす。中から何かを取り出し、たくやにそれを向ける。先程よりもやや語気を強めて最後通告とばかりに更に促す。

「やはり広大から何かを受け取ったのだろう?それを私によこしたまえ」

手に握られていたのは拳銃、向けられたのはその銃口だ。拳銃など目にするのは初めてで、ましてやそれが自分に向けられ、狼狽するたくや。学生時代に指導を受けて以来、信頼を寄せてきた龍蔵寺の予想外の凶行に怯える亜由美。

ますますうろたえはするものの、これは決して渡してはいけない物だという五感も増していくたくやは、それでも恐怖を悟られまいと必死になりながら拒絶する。

(これは何なんだ?龍蔵寺はなぜこれを欲しがる??)

畳みかける理解不能の出来事の前に混迷の度合いが増すたくやに、龍蔵寺は更に追い打ちをかける。悠然と、無造作に、銃口を亜由美に向けたのだ。

「物体」を渡しても渡さなくても、下手をすれば亜由美ともども命を奪われかねない絶体絶命の瞬間、あたり一帯が突如轟音と閃光に包まれる。

「これは・・・、カオスの矯正か!?」

龍蔵寺が発した意味不明な言葉を吟味する余裕も無く、徐々に遠ざかっていくたくやの意識と視界。 亜由美の悲鳴も聞こえた気がするが、もはや成す術も無く・・・。

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・

・・・目覚めるたくや。

(ッ!!龍蔵寺は?亜由美さんは!?)

飛び起き周囲を見渡すたくや。だが、いくら見渡してもそこには誰もおらず、あたり一帯は訪れた時と同様、ただただシンと静まり返るばかりだった・・・。

ゲームの目的

というオープニングを経た後、たくや(=プレイヤー)の中には以下のような疑問が沸き起こります。

  • どういうわけか無事でいられたが、あの後どうなったのか
  • 亜由美さんは無事なのか
  • 龍蔵寺はなぜああまでしてこの“物体”を狙っていたのか
  • そもそもこの“物体”は何なのか
  • この“物体”を自分に託したオヤジの意図は何なのか
  • 消えた裸体の女性は何者だったのか

これらの謎を解き明かしていくのが本ゲームの目的=ゴールです。

とはいえ、早い話がギャルゲー(原作は表現がより露骨なアダルトゲーム)なわけですから、目当ての女性キャラとのお色気シーンを観ることに主眼を置いてプレイするのも良いでしょう。それは各人の自由です。ただし、リメイクされた上にSwitch版ですので、真っ最中のシーンは一切ありません。

もっとも、5人の女性キャラとのそうしたやり取りをすべて経なければエンディングにはたどり着けない仕様なので、プレイヤーに拒む術はありません。謎解きをメインで楽しみたい方にあっては、2時間のサスペンスドラマの合間に挟まれるお色気シーンだと思ってお付き合い頂ければ幸いです。

アダルトゲームとして出発したYU-NOの歴史を振り返りたい方は下記をご覧下さい。

YU-NOにまつわる歴史を振り返る

1980年代初頭:アダルトゲームが発売され始める

1990年:スーパーファミコンが発売される

1992年:スーパーファミコン用ソフト『弟切草』がチュンソフト(現在のスパイク・チュンソフト)から発売される。そのゲームシステムは、後に発売される多くのアダルトゲームにも影響を与えるようになる。また、同年にはPC向けアダルトゲームとして『同級生』がelfから発売され、10万本を超えるヒット作となる

1994年:セガサターン初代プレイステーションが発売される。また、同年にはPCエンジン用恋愛シミュレーションゲーム(=非アダルト)として『ときめきメモリアル』がコナミ(現在のコナミホールディングス)から発売される。本作は家庭用ゲーム機市場で大ヒットしたことから、恋愛ゲームが次第に認知されるようになる

1995年:Windows95が発売される。それまでと比べてPCが大衆にとってより身近な物となる

1996年:YU-NOPC-98シリーズ用ソフトとしてelfから発売される(初出。アダルトゲームにつき販売対象は18歳以上。いわゆる「18禁」)

1997年:YU-NOがセガサターン用ソフトとして発売される(推奨年齢18歳以上。「推奨」であって「禁止」ではないので、性表現がソフト化)

2000年:YU-NOがWindows用ソフトとして発売される(18禁に戻るも、メーカーの自主規制により性表現がソフト化)

この間:YU-NOの現在の版権を有するMAGES.が設立される

2011年:YU-NOの開発者である菅野ひろゆき氏が死去する(43歳没)

2014年:YU-NOの版権がelfから現在のMAGES.に移譲された後、YU-NOリメイク化プロジェクトが発表される

2015年:YU-NOをPS4/PSVita用ソフトとして発売することが発表される

2017年:約1年の延期を経てYU-NOがPS4/PSVitaリメイク版としてMAGES./5pb.から発売される(CEROレーティングD=17歳以上対象)。同年、elfの公式サイトが完全閉鎖される

2018年:YU-NOをNintendo Switch/Steam用ソフトとして発売することが発表される。また、翌年には2クールにわたりアニメ化することも発表される

2019年:YU-NOがNintendo Switchリメイク版としてMAGES./5pb.から発売される(CEROレーティングD)。アニメ化もなされ、現在絶賛放送中


Wikipediaより概略を抽出

ゲームの進め方

オープニングが終わり、夜の三角山でたくやが目覚めたところからゲームの本編がスタートします。

ゲームの進め方=謎解きの基本は、場所を移動して誰かと会い、イベントを発生させることです。

基本というかそれが全てで、格ゲーのように複雑なコマンドを入力したり、RPGのように敵を倒して経験値を積んでレベルアップ!・・・というようなことは一切ありません。

イベントが発生した時は決定ボタンをポチポチしていれば会話(テキスト)は流れていきますし、移動や調べ物の際は十字キーでカーソルを動かして決定ボタンを押す。ホントにただそれだけです。

場所の移動

以下のエリア内を移動して人物と遭遇し、何らかのイベントが発生することで物語が展開します。

境町エリアマップ

隣り合ったエリア間の移動のみ可能(学校~自宅前間は隣接しています)なので、ゲーム開始直後に三角山にいるたくや(プレイヤー)は、とりあえず海岸通りに移動するしかありません。いきなり自宅や学校前に行くことはできません。

また、ゲーム初期の段階では、繁華街や高台、屋敷等に行くことはできません。その後の展開で行ける場所が増えていきますが、展開次第では行かないまま終わる場所も出てきます。

向かった先では必ずしも誰かと出会い、イベントが発生するわけではありません。その場合は、誰かに会えるまで色んな場所に顔を出してみましょう。それでも会えない場合は、訪れた先で色々調べてみると新たな展開が開けていきます。

人物との会話

タイミングさえ合えば、移動先で誰かしらの人物と遭遇または目撃することとなり、自動的にイベントが発生します。イベントでは、出会った人物から謎解きに役立つ情報やアイテムが得られる場合があります。

作品中、メインキャラ以外にもいわゆるモブキャラが散見されますが、モブとの会話はこちらから話しかけない限り発生しません。

メインキャラの中には、前述のお色気シーンが交わされる女性キャラ5人が含まれています。いわゆる「攻略対象」です。以下の登場人物欄中、名前を色付けして表記したキャラがそれに当たります。

主な登場人物

🚹有馬 たくや(声:林 勇
本作の主人公。幼い頃に実母を亡くしており、唯一の肉親であった父も不慮の事故で亡くしたことで一時期自暴自棄になっていた。落ち着きを取り戻した今の彼に残ったのは、どことない無気力感。学業に対するやる気の無さと女性に対する見境の無さは、まさにその現れである。

🚹有馬 広大(声:藤原 啓治
たくやの父。独自の理論を展開する優秀な歴史学者であったが、言動と発想の奇抜さゆえに周囲から疎んじられ、学界からは距離を置く。その後、ひとり研究を続けていた最中、発掘調査中の落盤事故により他界してしまう。手紙とともに、謎の物体と宝玉はたくやに託された。

🚺有馬 亜由美(声:名塚 佳織
広大の後妻でたくやの義母。勤務先であるジオ・テクニクス社での肩書は主任で、海岸の社屋拡張工事では現場責任者を務めている。工事区域が境町学園の敷地にも及ぶことなどから学園にも都度足を運んでおり、かつての師である龍蔵寺と面会している姿を見かけることがある。

🚹龍蔵寺 幸三(声:楠 大典
立派なヒゲをたくわえた境町学園の学園長。広大とは昔からの研究仲間で、亜由美は大学時代の教え子でもある。秘書の美月曰く「何だか最近様子が変わってしまった」とのことだが、ごく最近になって葉巻を嗜好するようになったのも、そうした変化のうちのひとつである。

🚺一条 美月(声:大西 沙織
龍蔵寺の秘書で、少し前までは境町学園の社会科講師を務めていた。学内であってもたくやのことをうっかり呼び捨てにし、たくやも「美月さん」と呼ぶことから、ただの教師と生徒以上の関係であることがうかがえる。そんな間柄からか、たくやにある相談事を持ち掛けてくる。

🚺島津 澪(声:釘宮 理恵
たくやのクラスメイトで、境町町長の一人娘。社にある「双子岩」に刻まれた文字に並々ならぬ関心を寄せ、ひとりその解読に勤しむほどの歴史マニア。たくやの度重なるセクハラ口撃に愛想を尽かしながらも密かに想いを寄せているが、当のたくやは全く気付いていない。

🚹結城 正勝(声:藤原 祐規
たくやの後輩。学校で不良に絡まれていたところをたくやに助けられて以来、たくやによく懐くようになる。補習授業をサボるたくやの代返要請に難色を示すが、意中の澪も出席していると知って態度が一変し、嬉々として引き受ける。下校時もよく澪に付き添っている。

🚺武田 絵里子(声:小林 ゆう
境町学園の校医だが、たくやのクラスの担任も兼任している。「外国暮らしが長くて日本の事情に疎い」と言う彼女に対し、たくやが「ボディコンが最近の流行だ」と嘘を吹き込んで以来、白衣の下にボディコンを着用している。たくやとは妙に気が合い、彼を気にかけている。

🚺波多乃 神奈(声:内田 真礼
物静かな転校生。クラスに友達らしい友達はおらず、たくやが話しかけても二言三言で会話が終わることが多い。病弱な彼女は保健室で見かけることが多いが、それ以外では社で会うことも多く、澪とはまた違ったベクトルで社に何か関心を寄せていることがうかがえる。

🚺朝倉 香織(声:前田 玲奈
テレビ番組「ニュース・プレゼンス」の人気キャスターであると同時に、現場にも頻繁に足を伸ばすレポーターでもある。目下の1番の関心事はジオ・テクニクス社にあり、主任を務める亜由美に取材を試みようとする中でたくやにもアプローチをかけてくる。

🚹豊富(声:江口 拓也
ジオ・テクニクス社の社員で、海岸の社屋拡張工事の現場監督を務めているが、責任感は皆無。工事現場では作業員が被害に遭う不可解な落雷事故が多発しており、地域住民からは工事中止の苦情が多く寄せられるも、その対応は専ら豊富の上司である亜由美が行っている始末。

移動先での探索

移動先では人物との会話以外に付近や室内の探索をくれぐれもお忘れなく

イベント発生時と同様に、探索により得られた情報やアイテムが、新たな展開を引き起こすカギとなる場合があるからです。


こうして謎解きを進めていた結果、すべての謎に対する答えを包括したエンディング(以下「真エンド」と呼びます)に、たった一回のプレイでたどり着くことは不可能です。 事実、ゲーム上には小さなエンディング(以下「小エンド」と呼びます)が複数あり、それらをすべて網羅しないことには真エンドは迎えられない仕様となっています。

ゲーム攻略の鍵

ここで一度話を整理しましょう。

  • 主人公のたくやは死んだ父親から謎の宝玉と石の欠片を託された
  • 父の手紙の指示通りに夜の社に行ったところ、学園長(龍蔵寺)に銃口を向けられ、その場には義母の亜由美もいた
  • 危機一髪のところ、謎の現象に遭ったおかげでどうにか助かり、気付くと誰もいない社にいた
  • オープニングで起きたこれらの謎めいた出来事の数々を解き明かすのがゲームの目的である
  • ゲームの仕様上、プレイヤーの望むと望まざるとにかかわらず、亜由美も含む5人の女性キャラとの色恋沙汰は避けられない
  • 複数の小エンドを網羅しなければ、すべての謎の答えを提示する真エンドにはたどり着けない

以下、これらを念頭に入れた上でゲーム攻略のカギをお話します。

1番気になるキャラを選ぶ

オープニングを経たたくや(=プレイヤー)のアタマの中には色んな疑問が渦巻いているわけですが、たくやがまず手を付け始めようとするのは、亜由美の安否確認です。血のつながりがないとは言え、今や唯一残された家族なのですから、当然です。

そんな状況からゲームが開始するわけですが、あなたならまず何をするでしょうか?

  • 社に何か手掛かりや痕跡がないか調べてみる
  • 家に帰ったのではないかと思い、帰宅する
  • 職場に戻ったのではないかと思い、ジオ・テクニクス社に行く
  • 学園長の龍蔵寺といっしょにいたので、とりあえず学校に行ってみる

などが考えられますが、冒頭のこのシーンの場合は、どのように行動しようとも結果は変わりません。たくやは結局家に帰ることになります。しかし、亜由美は帰宅しておらず、たくやはいつしか眠りに落ちてしまい、朝を迎えます。

翌朝。自室のコードレスフォン(原作が20年以上も前の作品なので、スマホやケータイの類はありません)が鳴り響きます。けたたましい声の主は後輩の結城。聞けば朝のモーニングコールだとか。やかましい結城と苛立たし気なたくや。漫才のような会話が繰り広げられる中、結城が気になることを口走ります。

「いやぁ、今朝学校でお見かけしたのですが、たくやさんのお母様はいつ見てもおキレイですねー!」

(昨夜あんなことがあったのに、亜由美さんがフツーに学校にいる!?)

結城との会話をほぼぶつ切りにして、たくやは急ぎ学校へと向かいます。当然ですよね。
しかし、ここでも、プレイヤーはどのように行動するか選択が求められます。

  • 学校に直行する
  • 社やジオ・テクニクス社に行ってから学校に行く
  • 社やジオ・テクニクス社に行った後、もう一度帰宅するなどして、物語が進展しなくなるまで頑なに学校には行かない

これまたどのように行動したとしても、結局は学校に行くことになるのですが、このあたりから、選択如何でその後の話の展開が変わるようになっていきます。採る選択はプレイヤーにとってもちろんまちまちでしょうが、その判断基準は攻略対象の5人のキャラのうち、誰のことが1番気になるのかだと私は思います。

話の流れから言って、亜由美の安否が1番気になるのは言うまでもありません。しかし、亜由美と再会するまでの間に他4人の女性キャラとも出くわします。亜由美に出会うまでの寄り道が多ければ多いほど、その確率は高くなります。そして、4人はそれぞれに、気になる言動でもってたくや(プレイヤー)を誘惑してきます。※決して性的な意味ではありません。少なくとも序盤のうちは。

初回は必ずバッドエンド

そこで、亜由美そっちぬけの選択をしていくと、話は各女性キャラに沿ったストーリーに分岐していきます。

実際「亜由美のことなどどうでも良い」などと思った場合は、学校に入ってすぐに引き返してくることもできますが、私はそこまで薄情な人間ではないので、その後素直に亜由美を追い続けていきました。追い続けていった結果、亜由美にまつわる小エンドを迎えました。

亜由美に限らず、どのキャラであっても2、3の小エンドが用意されており、概ね片方はバッドエンド、もう片方はハッピーエンドです。そして、初回のプレイではまずバッドエンドにぶち当たります。亜由美もそうでした。

選択はやり直せる

本作を終えた直後、大型連休の後半に、私はPS4でファイナルファンタジーⅦを再プレイしました。初代プレイステーションの売り上げに貢献したビッグタイトルとあって、400万本を売り上げた、言わずと知れた大ヒット作です。

作中、メインキャラのエアリスという女性キャラが、ラスボスであるセフィロスというイケメンの変質者に殺されますが、彼女はその後生き返ることはありません。アレイズという復活の呪文を唱えても生き返ることはありません。タイトルの一部に「ファンタジー」と冠したゲームなのですから、タイムマシンでもあれば、時をさかのぼってエアリスを助けに行くこともできたのでしょうが、そんなこともありません。あるのはせいぜい、飛空艇という空飛ぶ乗り物だけです。

しかし、本作にはタイムマシンのような物が存在します。それは何を隠そう、父広大から託された宝玉と石の欠片のセットです。前置きがやや長くなりましたが、これらをうまく使えば、亜由美を含めた女性キャラ5人の悲劇的な結末を未然に防ぐことができるのです。

A.D.M.Sを見よ

スーパー本題の「タイムマシン」の話に入る前に、1つ挟ませてください。

これまであえて書かずにきましたが、オープニング直後、社で目覚めたたくやの持つ石の欠片が突如光りだし、画面上(たくやにとっては目の前の空間上)にマップのようなものが投影されます。このマップをA.D.M.S(アダムス)と呼びます。

A.D.M.S

これがゲームをすべてクリアした状態の実際のアダムスの画面です。

クリア後の状態なのでカラフルな線が左端から右端へとたくさんうねっていますが、ゲーム開始直後は左端の黄色い部分のみが表示されています。プレイを始めて数々の選択を経ることで、右へ右へと色付きの線が伸びていきます。

選択によって各女性キャラに即したストーリーに分岐していくことは既にお話しましたが、アダムスはその分岐の具合および現在のたくや(プレイヤー)の立ち位置を視覚的に表したもので、その名の通り、Auto Diverge Mapping System(自動分岐マッピングシステム)の略称となっています。

また、先程「初回は必ずバッドエンド」と書きましたが、2週目以降のプレイで選択をやり直す際、バッドorハッピーの分岐点を知る上でもアダムスは役立ちます。と言うか、そのためにこのシステムは存在します。

ちなみに、私が初プレイで道義的に選択した亜由美ルートはピンク色のルートです。その右端には2つの終点があり、片方がバッド、もう片方がハッピーエンドです。その他、緑は香織青は神奈赤は美月橙は澪のルートをそれぞれ表しています。そのキャラを助けるのに没入するあまり、1人のルート攻略に固執すると必ず行き詰まります。その際は迷わず他のルートを攻略してみて下さい。新たな展開はそこから拓けていきます。

宝玉セーブで効率UP

初回プレイで図らずも亜由美バッドエンド(以下「ABE」)を迎えてしまった原因は、プレイしていてすぐにわかりました。それは「キーアイテムを所持していなかったこと」でした。 しかし、気付いた時には既にもう手遅れでした。

このような場合、大概のゲームは「GAME OVER」のような分かりやすい表示が出るものですが、ABEの時は画面が暗転することもなく、たくやが地団太踏んでいる様子がただ描写されるばかりでした。そんな時こそが「タイムマシン」の出番、使いドコロです。

宝玉セーブ

ここまでブドウの房状の石の欠片のことを「タイムマシン」と呼んできましたが、正しくは「リフレクター・デバイス(以下「リフレクター)」と言います。画像右下の物体がリフレクター、そこに10個ハマった丸い物体が宝玉で、スタート時には2個所持しています。

使い方はすごく簡単。重要な選択を迫られる直前でアダムス上に置き(「宝玉セーブ」と言います) ゲームがそれ以上進まなくなった時にロードして、すぐに選択をやり直す。それだけです。
※ロードした宝玉は回収されて再びリフレクターに収まります。

選択を迫られる場面にはプレイしていて分かりやすく出くわす時もあれば、分かりにくい場合もあります。しかし、いずれにせよ、そのような場面では特徴的な合図の効果音が鳴るので、聞こえたらとりあえず宝玉セーブしておけば間違いはありません。

宝玉セーブは分岐点までショートカットできる大変便利な機能ですが、手持ちの宝玉を全て使用した状況下ではアダムスが開けず、宝玉のロードができなくなります。この状態でゲームが行き詰った場合、スタート場面からやり直さなくてはなりません。それまでの足跡はアダムス上に残ってはいますが、既知のルートをたどって分岐点まで、機械的にボタンをポチポチ押すハメになります。そもそも宝玉セーブをしていなかった場合は言うまでもありません。

もちろん、通常のセーブもちゃんとできます。多くのゲーム同様、それまでのプレイの記録にお使いください。大学時代、ゲーム「ひぐらしのなく頃に」にハマって前学期の単位をすべて落とした友人がいましたが、プレイに没入するあまり、くれぐれもそのようなことをなさいませんようにm(__)m

まとめ

いかがでしたかでしょうか。

ゲームの絵柄による先入観を植え付けることの無いようここまで紹介してきましたが、ここでPVを貼ってしまうとそれは台無しになってしまうでしょうか。

どうでしょう、台無しになりましたか?
単なるギャルゲーとしか見られませんか?
あるいはアニメに毛が生えた程度のモノ?

いやいや、ちょっと待ってください。確かに、全編を通じてアニメ絵と声が付きまとうので、そのような烙印を押されても致し方ないところではありますが、実際にプレイしてみれば、そんな評価も少しは変わるんじゃないかと思いますよ?

え、「じゃあ、謎解きの末に飛び切りスゴい答えが用意されているのかよ」ですって?

うーん、そこを突かれるとちょっと弱いですねぇ。ミステリー感がプンプン漂っているかと思いきや、「タイムマシン的なモノ」が出てきますからねぇ・・・。
ソレが出てきちゃったところで、ジャンルがミステリーからSFに変わっちゃいますからねぇ・・・。

と、そんな風に勝手に追い詰められつつある私ですが、音楽の素晴らしさは自信を持っておススメできます。「え、音楽だけかよ(笑)」とツッコミを食らう前に補足すると、音楽によって彩られた本作まるごと、おススメできます。

そもそも、この手のゲームは「サウンドノベル」という呼称があるくらいですから、テキスト(≒ストーリー)だけでなく、サウンド(音)がついてナンボの作品なのです。

「サウンドノベル」は、本作はじめ多くのギャルゲーに影響を与えた「弟切草」を世に出したチュンソフトの登録商標ですが、後続作品の「かまいたちの夜」はご存知でしょうか。

ムービーは私が未プレイの「真かまいたちの夜 11人目の訪問者」のものですが、私など、これを観ただけで音による演出が煽る恐怖感に鳥肌が立ってしまいます(嗚呼、やりたくなってきた・・・)。

恐怖感を前面に押し出した「かまいたちの夜」を引き合いに出すと、公式PVからして萌え萌え感を前面に押し出した本作の恐怖感が更に薄まってしまいそうですが、本作でも鳥肌立つシーンが多々あったんですよ?

たとえば、社。その名の通りそこは神社的な場所であり、訪れると霊的で神秘的な何かを感じさせる、風鈴の音のような静かなBGMがかかります。実際に社で分かりやすく怖い場面に出くわすことはないのですが、このBGMを聞くだけで鳥肌が立ってしまうので、正直あまり立ち入りたくありませんでした。まさにサウンドノベルの魅力ここにあり、といったところです。


そんなBGMによる演出(とお色気シーン)に彩られながらたどり着いた結末は、少し考えさせられるものでした。キーワードは『並列世界』あるいは『パラレルワールド』とカタカナで表記した方が分かりやすいでしょうか。SF作品ではおなじみの単語ですが、だからといって「現実にはあり得ない」と言い切ることはできないですよね。

制作者の故・菅野ひろゆき氏は著名な物理学者でも歴史学者でもなかったようですが、SFやミステリー作品を数々愛読されていたようで、その過程で吸収されたであろう知識を総動員して本作を創造・構築されたのでしょう。少なくとも私のような素人には、「おぅなるほど、実は世界はこんな風に成り立っていて、だとすればこういうこともあり得るかも」と思わせてくれるような内容でした。

そして、たとえどのように世界が成り立っていようとも、人間であるならば一度はその始まり=根源について考えたことがあるはずで、そんな『世界の果て』で、YU-NOは待っています。「そこまで言うなら・・・」と思いかけたあなたもぜひ、YU-NOに会いに行ってみてはいかがでしょうか。

「それでもまだ踏ん切りがつかない」というあなたは、このタイミングで宝玉セーブをお忘れなく。


【販売元】5bp./【発売日】2019年3月14日/【CERO指定】D 17歳以上対象

【備考】Switch版の他、PS4版とPSVita版も有

真エンド

筆者のやる気が回復した時、ネタバレ感想が現れます。それまで期待せずお待ちください。

ソフトバンクからワイモバイルへの乗り換え~その経緯と結果~前のページ

声優として有名になることに道半ばで挫折しかけている旧友に送る現実的なアドバイス次のページ

ピックアップ記事

  1. 【映画感想】『髪結いの亭主』~少年期に刷り込まれた憧れの女性観の行方は~
  2. 【映画感想】『ヴェンジェンス』~その復讐=Vengeanceはヤりすぎ~
  3. おすすめの映画!ニコラス・ケイジ『ダブル/フェイス』~不妊女性と代理母の、子供を…

関連記事

  1. アニメ

    祝!機動警察パトレイバー30周年~劇場版とマンガの思い出、アニメはこれから観る~

    つい先ごろ、毎度おなじみWOWOWでは、『ミッドナイトアニメ枠』とし…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

おすすめ記事

  1. 未分類

    【おすすめの小説】宮本輝 著『私たちが好きだったこと』
  2. 知っトク

    ソフトバンクからワイモバイルへの乗り換え~その経緯と結果~
  3. ゲーム

    【ゲーム紹介】『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』Nintendo Swit…
  4. 未分類

    声優として有名になることに道半ばで挫折しかけている旧友に送る現実的なアドバイス
  5. 未分類

    ブログ、はじめました~きっかけは現在の行き詰まりから~
PAGE TOP